セメント製法、マッケイ製法、グッドイヤーウエルト製法において、靴には接着剤が使用されております。接着剤が劣化してしまうと、剥がれてしまいます。特にセメント製法は接着剤のみで靴底とアッパーが固定されているため、急に剥がれたりするリスクがあります。反面、マッケイ製法やグッドイヤー製法は縫いが施されているため、急に剥がれたりするリスクがなく、張り替えも容易にできる仕様となっております。

上記の写真はかかと部分が剥がれてしまっております。マッケイ製法でもグッドイヤー製法においてもこうなってしまうことが稀にあります。かかと部分まで縫われていない靴もあるからです(特にマッケイ製法は)。

よく市販で接着剤を購入し、再接着を試みる方もいらっしゃいますがほとんどすぐに剥がれてしまうケースが多いです。それは、接着する前の下処理と乾燥時間、温度に原因があります。

靴の接着修理。どのようにして行なうのか?

基本的には大部分の剥がれがある靴においては当店では1週間以上いただいております。下処理に手間をかけることで、より強力に接着することができるのです。

まずは、劣化してしまった接着剤を除去することから始めます。基本的にはグラインダーという機械で接着する面同士を荒し、古い接着剤を除去します。また、荒らすことで接着面積を広げる役割もあります。

次に、プライマーと呼ばれる定着剤を使用します。そうすることで接着剤を圧着がより強固になります。プライマーを塗布してからは最低1日以上は放置してあげます。長時間放置することでより効果が増します。

その後、接着する両面に接着剤を塗布します。これも、なるべく時間を置いてベタつきがなくなるまで放置します。

そして、接着する前にドライヤー等で接着剤を熱し、温めて活性化させてから圧着を行います。できればプレス機があればより接着を強くします。

このように、接着するだけでもこれだけの下処理があり、時間をかけることが大事になるのです。

靴の接着修理。仕上がりや納期、金額は?

上記のようにしっかりと固定することができました。この靴はマッケイ製法で、かかと部分が縫われていないために剥がれが起きてしまいました。時間をかけて作業した分、強力に接着ができているはずです。

金額は1箇所1,000円〜で、範囲が大きい場合は2,000円いただいております。納期は1週間〜いただいております。中敷やちょっとした糊付けの場合は納期短縮が可能ですが、なるべくお日にちをいただいております。

歩いていて急に靴底が剥がれることのないよう、たまに状態をチェックしておくことが大事と言えます。接着剤なしにはありえないのが靴です。剥がれても適当にご自身でするよりも、専門店に預けてお願いすることをお勧めしております。

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小川大地

小川大地

名古屋丸の内にある、靴磨き・靴修理に特化したレザートータルメンテナンスショップです。
靴磨きメーカー、サフィールのシューケアトレーナーの資格を持っています。
日々靴と向き合い、靴磨きの技術を磨く努力を重ねております。

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